e6 スリランカ ポロンナルワ2 トゥクトゥクが連れて行った場所 孔雀と雉 象 牛

はじめての方は「e1 タイ1 スコータイ マハタート寺 ぶよぶよとした世界」からどうぞ

「e5 スリランカ ポロンナルワ1 仏教の変容 トゥクトゥクとサファリ」のつづき

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 野球場くらいの広さの土地が、

汚物で埋め尽くされていた。

「この地方のゴミが全部、ここに集められるんだよ」

 ジャングルに行かないのか。

「よく見ろ。あのゴミの向こうに広がるジャングルを」

 ゴミの山は、ジャングルの一部だった。

 ジャングルの一部を、

人間がゴミ捨て場にしたのだった。

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 尻に焼き印を押された家畜の牛と、

密林から出てきた象と孔雀が、

ゴミをあさっていた。

汚物の中で青光りしている孔雀が、

何とも毒々しかった。

 私は、ゆっくりと、目を閉じた。

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 私がまだ少年だったある日、

偶然、山の中でキジと出会ったことがあった。

 人間と会ったのに、

キジはまったく動揺していなかった。


 逆に、

私に向かってくるような

毅然な態度で胸を張っていた。


 美しかった。

 色目を抑えた控えめな色彩が、

日本の山の峻厳な風景と一体となり、

そこに一つの世界の在り方を

取り出して見せたかのようだった。

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 キジが持っていた威厳を、

ここの孔雀たちは少しも持ち合わせてはいない。


 ゴミの中で、

煩悩のおもむくままに

動き回る孔雀たちは、

汚物に群がる銀バエを思わせた。

 私は、

牛と

象と

孔雀たちの

幸せを祈らずにはいられなかった。


 一切の存在は、

相互依存の関係によって

存在している。

 自らの業が環境に影響を及ぼし、

個々人の行為が

世界の未来を左右する。

 責任を伴わない自由を主張する者は、

略奪することで失うだろう。

 人は与えることで、

得るのだから。

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 目を開くと、

運転手が私の顔をのぞき込んでいた。

 柔らかい夕日が、

ジャングルの深みの中に沈んでゆく。

 私は、トゥクトゥクに乗り込んだ。



「e7 タイ パンガン島  リトリート 瞑想修行」につづく

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8月の阿字観講習会、月例観音供はお休みです。

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9/12(日)舎摩他実習会 集中力をつける瞑想法です。

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